女性に多く見られる泌尿器科疾患としては(a)膀胱炎(b)過活動膀胱(c)腹圧性尿失禁などがあります。
(a) 膀胱炎
女性には非常に良く見られる疾患です。尿検査で診断されます。お仕事中に水分を控えたりすると起こりやすいものですが、症状から「膀胱炎だろう」ということで、尿検査もなく、抗菌剤だけ服用するケースも多いようです。繰り返す場合、尿路結石などの疾患が原因になっている場合もありますので、泌尿器科への受診をお勧めします。
(b) 過活動膀胱
あまりおしっこがたまっていないのに尿意を感じる、間に合わずに漏れそうになる、などの症状があります。40歳以上の方の約半数にみられるともいわれますが、症状を詳しくうかがうこと、尿検査、腹部超音波で診断されます。膀胱の刺激を抑えるお薬や、漢方薬などが良く効きます。干渉低周波治療も行うことがあります。
(c) 腹圧性尿失禁
実はめずらしくない症状です。40歳以上の女性の3~5人に1人みられる、といいます。出産や加齢によることが多いのですが、症状をうかがい、やはり尿検査、腹部超音波とともに、ご自宅でできる尿漏れの重症度判定テストなどで診断します。軽度のものでは括約筋を鍛える体操(骨盤底筋体操)や、体操(骨盤底筋体操)や、骨盤底筋のトレーニングが効果的です。内服薬(抗コリン剤、抗うつ剤、漢方薬など)なども併用しますが、重症の場合は手術療法もお勧めします。
(d) ウロマスター(頻尿・尿失禁治療器)
当院では、干渉低周波を使用した治療器ウロマスター を利用した、頻尿・尿失禁の治療が行えます(保険適用)。女性の方でくしゃみをした時におしっこがもれる。おしっこが近くて困るなどの症状の方に適しています。副作用もなく安心です。下腹部とお尻にパッドをつけ、干渉低周波で膀胱や尿道の筋肉を刺激します。」